完全学校週五日制が始まり、土曜日の子どもたちの過ごし方を地域がどう考えるかが問われている。私は昨年から地域のみなさんと「アンビシャス広場」をつくり、土曜日を含め週四日、開設している。幼児から小学生まで約三十人が集まり、大人たちと歓声を上げて遊んでいる。広場が始まる前から待っている子どもも出るまでになった。
福岡県が進めている「アンビシャス広場」は地域に子どもの居場所をつくり、さまざまな体験をすることでたくましい子どもたちを育てようという試みである。大半は地域中心の取り組みだが、学校主導の広場もできている。
小郡市立小郡小学校(児童821人)では校長をはじめ教職員有志が呼びかけ、昨夏、校区内に五つの広場ができた。ある広場では、お年寄りが竹とんぼや凧作りを子どもたちに教えたりしている。子どもたちは塾などで忙しいながらも参加しているという。逆に、広場に参加している大人たちが定期的に学校へ出向き、読み聞かせのボランティアを始めている。
白水豊利校長は「子どもたちは自分たちの居場所ができ、大人を信頼するようになってきた」と話される。しかも、学力が上がり、夜間はいかいや万引きなどの苦情も広場を始めてからゼロになったという。県内の小中学生の不登校は約5200人(2000年度)に上るが、白水校長は「地域と学校がこれだけ緊密になれば不登校も防げる」とも。「学校と地域が一体となって…」とよく言われるが、実践していくのは並大抵のことではない。学校が中心となり地域を変える取り組みに敬意を表したい。
学校週五日制の完全実施で子どもたちの学力低下を危ぐする意見がある。「よく遊び、よく学ぶ」と昔から言われるように、受験生はともかく、特に小学生にはいろんな体験をさせるべきだ。これからの時代は競争がさらに厳しくなり、企業や行政が求める人材も学歴から「何を学び、何ができるか」を重視する方向へと変化している。五日制の実施を機に子どもたちに「本当の力」を付ける取り組みを、地域、学校に期待したい。